人気ブログランキング | 話題のタグを見る

美しきブルゴーニュ

美しきブルゴーニュ_c0105669_85920.jpg


クリスマスシーズン、パリのあちこちでもクリスマス用の買い物をしている人が目立つ。
そして、食料品売り場の面積を占めるのは、贈り物のチョコレートの箱と、
パーティー用のフォアグラやシャンパンなど「特別」な物の数々。

そんな年の瀬の雰囲気を横目に、私はいつも通りのワインコーナーへ。
そして、手を伸ばすのも、いつもと同じお手頃ワイン。
それでも、十分満足だったはずだが、毎月恒例ワイン会に参加するようになってから、
ワインに対する味覚だけが贅沢になってしまったようだ。

葡萄酒の美味しさは、価格に比例する。反論できぬ悔しさよ。

ということで、今年締めくくりのテーマは「ブルゴーニュ」。
ブラボーなボルドーと並ぶ、フランスの偉大なワインの産地。

まずは、最初の写真の白ワイン3種から。
 Chablis Grand Cru Les Clos 1998
Corton-Charlemagne Grand Cru 1998
Bâtard-Monrachet Grand Cru 1998

牡蠣に合うと言われるシャブリだが、今回のシャブリは一味もふた味も違う。
トロっとした舌触りで「味噌」に似た乳酸菌の匂いを漂わせるこのシャブリ。
クリームを用いた料理の方がぴったりくるようだった。

これら3本の白と合わせたのは、こんなお料理。

美しきブルゴーニュ_c0105669_8254520.jpg


エスカルゴのパイ包み  ランティーユ添え。

普通、エスカルゴにはニンニクとパセリたっぷりのバターがつきものだが、
ニンニクがそれほど強くなく、逆にランティーユと一緒に似たであろうポークのだしが
実に美味しかった。

そして、いよいよ赤ワインの登場。

美しきブルゴーニュ_c0105669_8285769.jpg


4本の赤ワインは、
 Chamgertin Clos de Bèze Grand Cru 1998
Clos-Vougeot Grand Cru 1998
Romanée-St.Vivant Les Quatre journaux Grand Cru 1982
Clos de la Roche Grand Cru 1976

白も赤も数少ない格付けの、特級畑で生まれたワインたち。
最低でも10年は寝かせるべし!と言われるこれらのワイン。
1998年誕生の9歳たちを、ここで頂くのは申し訳ないと思いつつも、
グラスに注がれるそばから漂う香りに酔いしれる私たちであったのだ。

赤ワインと共に頂いたのは、
美しきブルゴーニュ_c0105669_8391367.jpg

クレピンヌ(網脂)で包まれた牛のブレゼ 中にはフォアグラとトリュフが入っている。
(ブレゼとは、直訳すると蒸し煮。素材とうまみが溶け込んだ煮汁との一体感が醍醐味)

見た目はこってりだが、味付けが優しく、溶けるほどに柔らかい肉から、
トローっと現れるフォアグラがグッと唸らせる。実に美味なり。


美しきブルゴーニュ_c0105669_8503095.jpg


どんな環境で25年も30年も過ごしてきたのか、君たちよ。
まろやかで甘く、しっかりした味わいの中に柔らかさが光っている。
実に美しい年の重ね方に敬意を表しつつ、至福の時を過ごしたのであった。


ブログランキングに参加中です。にほんブログ村 海外生活ブログ フランス情報へ
いつもクリックありがとうございます。
by megumillier | 2007-12-12 09:03 | ワイン
<< パリの田舎 恐怖の地下室 通りゃんせ >>