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ふらんす

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昨日のこと。
フレを散歩させていたら、後ろから、酒とアルコールでやられたダミ声で
「その、あなたの犬は何歳ーー??」
と聞かれた。
怖々と後ろを振り返ると
「おっ、魔女!!」
アラジンも羨ましがるようなズボンを穿いた、60代後半のマダム登場。

しばし、彼女が昔飼っていたというワンコの話を聞くことに。
(小さいヨークシャテリアで16年生きたらしい!)


と、こんな風にフランス人は結構気軽に声を掛けてくる。
相手のフランス語が怪しくても、アジア人でもお構いなし。
自分が話したいと思ったら話すし、聞きたいと思ったことは聞く。
一見自己中心的な気質だが(そうなんだけど)、じっくり観察すると、
ただみんな、自分のしあわせ一直線!なだけ。
かなり不器用な人が多いのは確かなようだ。

フランスに来て間もないころは、どうしてもそんなフランス人が理解できなかった。

フランスに住む人だけでなく、旅行でフランスを訪れたことがある方ならお分かりだと思うが、
眉間にしわを寄せ、重ぐるしい雰囲気で歩いている人でさえ、
「出入り口」では、必ず次の人のためにドアを開けて待っていてくれるし、
ちょっと身体の一部が触れただけで「Pardon すみません」と言う。
ちょっと怪しい若者であっても、お年寄りや女性には席を譲り、
重い荷物を抱えるひとには、助けの手を差し伸べる。


日常の、ほんの些細なフランス人の行動に、人間の温かさを感じる。
当たり前のようで、当たり前でなくなった何気ない気遣いに、ぐっと胸が詰まった。
この国に来てよかったなと、こころから感じる今日この頃である。

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by megumillier | 2008-06-18 07:23 | パリ生活
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