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道具のはなし

道具のはなし_c0105669_582145.jpg海外に住んでいると、日本では見逃してしまうものに心惹かれることがある。この写真の「ざる」もその一つだった。
たまに手にする日本の雑誌で、好きな料理研究家がザルを活用して、野菜の水きり、小皿を並べる、買ってきた食材の置場・・などに使っているのを見ると「素敵だな、こんなくらし」と手に入りそうで入らない「モノ」への憧れが強まった。そしてついに、今回念願の「ザル」を手に入れた、というわけ。日々活躍中のこのザルを使う私は、自分の生活に酔いしれているところだ。(自己満足って大切!)

さて、昔々読んだ本に「どんなものにも神様が宿っている」ということが書いてあった。だから、道具を大切にすると、何かの時にその道具が守ってくれるのだそうだ。たしか、プロ野球選手のイチローさんも「上達したかったら、まず道具を大切にすること!」と言っていたな。

仕事が終わったら、台所を(厨房)きれいに片づける。使ったものは洗って、きちんと水気を拭いたら元の場所へ、今日もお疲れ様でした!と気持ちを込めて戻したいものだ。子供の頃の私に「台所には火と水の神さんがおるんやで」と、父はよく言ったものだった。

身の回りのものにも心をこめる、どんな世界にも共通することだ。気持ちを受け止めてくれるのは、何も人間や動物に限ったことではない。バーゲンシーズン到来で、手に入れたい新しいものもあるけれど、限られた物の中での豊かな暮らしにも、目覚めて行きたい今日この頃である。


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by megumillier | 2007-07-06 05:48 | パリ生活
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