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パリ滞在の楽しみの一つ、美術館巡り。
芸術に造詣が深くない私であるが、きままに一人、美術館へ行くことも多い。


先日、美大卒の美人な友達と、
気になっていた「ミロからウォーホールまで展」を見に行った。


「これって私でも描けそうな絵やねぇ」という私に、
「うーーーんっ、このバランスが究極って言われてるんだよ。」
とさりげなく、作品の素晴らしさを教えてくれる友達。


「ふーん、これって何を表わしているのかしら??」とこころでつぶやく私の隣で、
「すっごい!この絵をこんな近くで見れるなんて!!!」と感動する彼女。


芸術に関して、子供と大人以上の差がある私たちであったが、
二人が足を止めたのは、

「イヴ クラインの青」


ここにあった数百点もの作品の中では、かなり小さいサイズ。
ひっそりと、影をひそめるかのように展示されていたその絵。

しかし、そのから発せられるオーラは、どの作品にも勝る強さがあった。
私には、他のどの作品とも違うように感じた。

ただ、真っ青に塗られているだけ。
「青」だけど「青」ではない。

じっと食い入るように見入っていたら、
知らぬ間に中に引きずり込まれてしまうのではないか、と思える恐怖にゾクっとした。
しかし、何度も何度も振り返って「青」を確認してしまう。

34歳で急死してしまったイヴクラインが残した青。


数日経ってもなお、迫ってくるようなそのエネルギーを感じている私である。


2009年2月22日まで パリ・リュクサンブール美術館にて開催中

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by megumillier | 2008-10-26 06:57 | パリ生活
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